没後100年 宮川香山
初代宮川香山(1842-1916)は世界に冠たる陶芸の名手です。明治3年(1870)に京都から横浜へ移り、後に海外で「マクズウェア」と称され高い評価を受ける事となる「眞葛焼」の制作を開始しました。そして、陶器の表面を写実的な浮彫や造形物で装飾する技法である「高浮彫」を生み出します。まさに超絶技巧の限りを尽くした香山の「眞葛焼」は、またたく間に欧米諸国で絶賛を浴び、万国博覧会や内国勧業博覧会で受賞を重ねました。
また、明治10年代半ば頃から香山は「高浮彫」の他にも釉薬の研究を行い、新たに釉下彩などの作品を次々と発表し、欧米に更なる「明治日本の力」を知らしめました。こうした功績が評価され、香山は明治29年(1896)に、陶芸の分野で二人目となる帝室技藝員に任命されました。
本展では、約50年にわたり宮川香山の作品を世界中から探し出し、研究を続けてこられた田邊哲人氏の、質・量ともに国内随一を誇る貴重なコレクションによって、香山の「眞葛焼」の全貌に迫ります。
リアルな表現に思わず息を呑む高浮彫作品、鮮やかな色彩を持つ優美な釉下彩や青磁の作品をご覧ください。
○講演会
「眞葛香山―没後100年に際して―」眞葛香山研究家 田邊哲人氏
日時:平成28年10月10日(月・祝) 午後1時30分~
場所:瀬戸市文化センター文化交流館22会議室
※事前申し込み不要、参加費無料(定員を超えた場合は入場をお断りすることもあります。)
「明治の輸出陶磁と宮川香山」瀬戸市美術館館長 服部文孝
日時:平成28年10月1日(土) 午後1時30分~
場所:瀬戸市文化センター文化交流館22会議室
※事前申し込み不要、参加費無料(定員を超えた場合は入場をお断りすることもあります。)
○ギャラリートーク(当館学芸員による作品解説)
日時:平成28年10月22日(土)午後1時30分~
日時:平成28年10月30日(日)午後1時30分~
場所:美術館展示室※事前申し込み不要、要入館料
*講演会の日程を変更いたしました。何卒よろしくお願い申し上げます。
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