織部大燈籠と鉄釉鴟尾を展示しました!
この2つの作品は、瀬戸市下陣屋町で昭和50年代まで瓦を製造していた窯屋三浦製陶所が製作したもので、市へ寄贈されました。
かつて瀬戸では織部・黄瀬戸などの釉薬が掛けられた瓦「瀬戸焼瓦」がつくられ、その風合いから「色瓦」「美術瓦」とも呼ばれ全国へと供給されていきました。
瀬戸焼瓦の特徴は、瀬戸でつくられる食器などと同じ耐火度の高い陶土を使い、同じ窯、同じ伝統的釉薬を施して焼成するところで、百年の風雪にも耐え、寒冷地でも重宝されました。しかし、盛んにつくられた瀬戸焼瓦も他窯との競合により、次々と転廃業していき、昭和50年代半ばにその歴史を閉じました。
寄贈された作品は瀬戸焼瓦の歴史を伝え、当時の技、その風合いを物語る貴重なものといえます。
《鉄釉鴟尾》昭和初期 高さ112.5㎝ 幅80.0㎝
この鉄釉鴟尾は、旧満州国の国務院庁舎の建物に設置されたものと同形と伝わっています。