INFORMATION (財団からのお知らせ)
明治の改元から150年の節目に当たることを記念し、「明治時代の瀬戸窯業」と題して当館収蔵品の中から瀬戸でつくられた「超絶技巧」の選りすぐりの作品を展示します。
約260年続いた幕藩体制の崩壊により、窯業界でも保護と専売の体制から自由競争へと変わりました。また明治政府の提唱する「富国強兵」「殖産興業」政策の下、外貨獲得のため、やきものの輸出が進められていきました。それと同時に海外からの新しい技術や情報を積極的に取り入れ、やきものづくりの近代化が進んだ時代でもありました。その結果、瀬戸では窯屋の創業が増え、現在に至る陶都としての繁栄を築く礎の時代ともなりました。
今回は明治の改元から150年の節目に当たることを記念し、「明治時代の瀬戸窯業」と題して当館収蔵品の中から瀬戸でつくられた「超絶技巧」の選りすぐりの作品を展示します。当館では前身である歴史民俗資料館の時代から近代瀬戸のやきものの重要性に着目し、展覧会の開催、作品・資料の収集、他館への貸出事業を行うなどしてきました。これらは土づくりから成形、絵付、焼成へというやきものづくりの工程それぞれで技術の粋が集められた作品ばかりです。
本展覧会で明治時代の日本の中でも最高水準といえる瀬戸のやきものをご高覧いただき、その「超絶技巧の世界」を知る機会となれば幸いです。