INFORMATION (財団からのお知らせ)
明治11年から昭和時代初頭まで操業した瀬戸の染付窯屋「千峰園」の作品を展示すると共に、名望家としての側面を持つ伊藤四郎左衛門の功績にもスポットを当てていきます。
また千峰園工場は、後の人間国宝となる加藤土師萌が画工として勤め、小森忍が瀬戸で操業していた山茶窯の工場として使用されたという、日本の窯業史の中で重要な位置を占める人物と関わりもありました。
こうした窯屋関係のエピソードだけでなく、伊藤四郎左衛門は実業家・名望家としての顔も持ち合わせていました。瀬戸市制以前の町議会議員を始めとして瀬戸陶磁工商同業組合、瀬戸自動(電気)鉄道、尾三索道、瀬戸南部信用組合や興味深いところでは昭和初期の磁祖加藤民吉銅像の建立といった明治から昭和にかけての瀬戸の主要な事業などに関与しています。
今回の企画展では、千峰園 伊藤四郎左衛門の貴重な資料・作品群を展示することで「窯屋」と「名望家」という両面からその実像に迫るとともに、「瀬戸の近代」にもスポットを当てていきたいと思います。