企画展「新山SHINYAMA―近代の本業―」※臨時休館中
瀬戸蔵ミュージアムは、新型コロナウイルス感染拡大防止のため、5月31日(日)まで臨時休館することとしました。
今後も、新型コロナウイルス感染症の動向等によっては、さらに延長となる可能性があります。
ご来館を予定されていた皆様にはご迷惑をおかけいたしますが、感染症拡大防止に何卒ご理解、ご協力を賜りますようお願い申し上げます。
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新山は、陶器質の素地に磁器質の化粧土を塗って、製品の表面を磁器のように白く仕上げ、呉須による絵付を施したものです。今回の企画展ではこの「新山」の技術を用いて主に明治時代につくられた敷瓦・便器を始め手水鉢・植木鉢・水盤などを展示します。
※2020年4月1日(水)より閉館時間が17:00(最終入館は16:30)となります。
江戸時代後期に始まった磁器生産は、すぐに陶器生産をしのぐようになっていき、この図式は明治時代にも続きますが、「本業焼」では市場の拡大を企図するため、新しい技術を開発・導入する動きもみられるようになりました。その一つが今回紹介する「新山(しんやま)」です。
新山は、瀬戸の北新谷地区の窯屋加藤松太郎が明治18年(1885)に考案したとされる技術で、半製や新磁器とも呼ばれています。これは陶器質の素地に磁器質の化粧土を塗って、製品の表面を磁器のように白く仕上げ、呉須による絵付を施したものです。新山の技術が使われた製品の中でも国産初の量産タイル「本業敷瓦」や「本業便器」は、同時期につくられていた瀬戸の磁器製品と比べて価格の安さなどから大ヒット商品となり、全国へ普及していきました。
今回はこの「新山」の技術を用いてつくられた敷瓦・便器を始め手水鉢・植木鉢・水盤などを展示します。近代の本業窯屋のイノベーションの結晶ともいえる、白地の器に呉須で大胆かつ勢いよく描かれた製品群をお楽しみください。