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瀬戸市美術館企画展「昭和100年 瀬戸陶芸ー産業から美術へー」

  

瀬戸市美術館企画展「昭和100年 瀬戸陶芸ー産業から美術へー」

今年、令和7年は「昭和」の時代が始まってからちょうど100年目の節目の年にあたります。その節目にちなんで、大正時代に興り昭和時代に発展した瀬戸の窯業界の一大エポック「美術陶芸の出現」にスポットを当てていきます。
 瀬戸において19世紀末以降、やきものづくりは大量生産化や近代化が進み、それまで培われてきた瀬戸特有の手仕事の技は徐々に廃れようとしていました。しかし、20世紀初頭になると陶磁器の制作において図案を用いて芸術性を高める動きがみられるようになり、一部ではありますが創作的な陶芸とつながっていきます。
その先駆けとなったのが大正3年(1914)、瀬戸における創作者集団の始まりといえる、日野厚らを中心とした「瀬戸図案研究会」の設立です。この研究会は当時唯一の官制工芸展として農商務省が主催する展覧会への入選を目指し、展覧会出品を中心に多彩な活動を行いました。この図案研究会に続き、大正13年(1924)には瀬戸で最初の陶芸家グループの「陶均会」が結成されました。陶均会の後には、「土の風景社」、「春陶会」、「瀬戸作陶会」といった陶芸家グループも誕生し、瀬戸にも陶芸に関心を持つ人が増え、陶芸熱が盛んになっていきます。
そして昭和11年(1936)には、藤井達吉が「芸術は産業の母体である」と当時の瀬戸市長に働きかけた結果、「瀬戸作陶会」「春陶会」などを統合し「瀬戸陶芸協会」が設立されます。これは約50名の分野が異なる陶芸家が一致団結して結集した画期的な出来事でした。その後数々の展覧会への入選・入賞を追い風として瀬戸の陶芸界はますます活性化していきました。
本展では、明治時代後期の図案研究に基づいて制作された作品を皮切りに、その後設立された陶芸家グループごとに章立てして展示を行います。産業製品が中心の時代に芽生えた陶芸の意識が、窯業界のジャンルの一つにまで成長する軌跡を、作家たちの代表的な作品で感じとっていただけます。

名  称 瀬戸市美術館企画展「昭和100年 瀬戸陶芸ー産業から美術へー」
会  場 瀬戸市美術館
日  程 2025年06月21日(土) ~ 2025年08月31日(日)
時  間 9:00~17:00(最終入館は16:30まで)
※7月8日(火)、8月12日(火)は休館
料  金 一般:300円(240円)、高大生200円(160円)
※()内は20名以上の団体の場合
※中学生以下、65歳以上、妊婦、障害者手帳(ミライロ手帳可)をお持ちの方は無料
ご案内 1 【関連事業】ギャラリートーク
当館学芸員が展覧会のポイントを解説します。
日時:2025年7月20日(日)13:30~(1時間程度)
場所:美術館展示室内
参加無料(要入館料)、申し込み不要
ご案内 2 【関連事業】 練り込み体験ワークショップ
講師:水野 教雄氏(市指定無形文化財「陶芸 練り込み」保持者)
日時:2025年8月23日(土) ①10:30~②14:00~(各回1時間半程度) 
場所:瀬戸市文化センター文化交流館22会議室
定員:各回12名(参加多数の場合抽選となります)
参加料:3,000円
応募締め切り:6月30(月)
お申込みは下記URLから
問合せ先 瀬戸市美術館
所在地:愛知県瀬戸市西茨町113-3 瀬戸市文化センター内
電話:0561-84-1093
メールアドレス art@city.seto.lg.jp
参照URL あいち電子申請・届出システム(申し込みURL)が開きます
https://ttzk.graffer.jp/city-seto/smart-apply/apply-procedure-alias/nerikomi
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