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発掘調査

折戸80・81・105・106号窯跡の発掘調査

 これら窯跡の調査は、日進市米野木町地内の緑地整備に伴って行われたものです。対象地区にあるとされてきた窯跡のうち、80号窯跡については昭和52年に発掘調査が行われ、窯体の存在は既に確認されていますが、この他は遺物が採集されているのみで、遺跡の広がりはもちろんのこと、窯跡の存在すら明らかにされていませんでした。このため調査は、実際に何基の窯跡が残っているのか、そしてそれらの遺跡がそれぞれどこまで広がっているのかを確認するために行われました。
 結果的に80号窯跡の他に106号窯跡で窯体が見つかりましたが、その他の存在は明らかにできませんでした。確認した2基の窯跡では、それぞれ灰原が窯体手前斜面に良好な状態で残存していることが明らかになり、そこを中心にコンテナ箱で5箱分の遺物が出土しました。遺物は80号窯跡からは須恵器が、106号窯跡からは灰釉陶器が出土しており、前者が8世紀後半、後者が10世紀前半に操業したものと思われます。

窯体完掘状況(東から)
折戸80号窯跡煙道部分検出状況(東から)

灰原検出状況(南から)
折戸80号窯跡灰原検出状況(東から)